花粉症について
開業一カ月で空いていますが、花粉症の患者さんが来られます。当地では、南アルプスや富士山麓のスギ花粉が多く、転居して来て発症する方もおられます。
花粉症の主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみで、体がだるくなることもあります。私自身も、鼻閉で夜中に呼吸困難になったことがあります。
花粉症では、吸い込んだ花粉に抗体ができ、それが白血球から刺激物質(ヒスタミン・ロイコトリエン・プロスタグランジン)を放出させて、鼻や目の粘膜に炎症をおこします。
花粉症の治療は、飲み薬・点鼻薬・点眼薬を使用します。飲み薬は、抗ヒスタミン薬といって、白血球(肥満細胞)がヒスタミンを放出するのを抑える薬です。現在のもの(第2世代)では、あまり眠くなりません。点鼻薬と目薬は、目と鼻の炎症を局所で強く抑えます。これで効かない場合は、飲み薬に異なった薬(抗ロイコトリエン薬)を追加します。
さらに、減感作療法といって、花粉成分を少量づつ飲み、花粉症をおこさなくする治療法も始まっています。効果が高いようですが、2年間ほど薬を飲み続ける必要があるので、重症で根気のある方に向いていると思います。
ゆっくりですが、花粉症の治療も日々、進歩しています。